用語名 | VA菌根 |
---|---|
よみがな | ぶいえーきんこん |
定義 | 根に侵入した菌糸が皮層細胞の中でVericle(のう状体)とArbuscular(樹枝状体)をつくる内生菌根の一種。土の中にできた胞子は発芽して長い菌糸を出し、根に侵入する。表皮や皮層細胞の外側を通り抜け、皮層細胞の中に入ってとぐろを巻きながらさらに内側の細胞に入り、樹枝状体をつくる。枝状に広がった菌糸は植物細胞から炭水化物を取り、土から吸収したリンやミネラルを送り込む。吸収されたリンは菌糸の中でリン脂質になり、のう状体などに貯えられ、植物が必要とする際や胞子をつくる時に使われる。このほか、菌糸が入ることによって生理活動物質やホルモンが生産され、植物の成長が促進されたり、形態が変わる例も知られている(小川 1987)。VA菌根をつくる菌は下等なかび、接合菌に属しており、現在のところ約200種がVA菌根をつくるとされている。 |
参考文献 | 村井宏,石川政幸,遠藤治郎,只木良也(1992):日本の海岸林 : 多面的な環境機能とその活用,ソフトサイエンス社,PP.409-410 |