用語名 | 松葉かき |
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よみがな | まつばかき |
定義 | 昔の海岸林では、秋から冬にかけて落葉した松葉を松葉を松葉ほうきで集めたり、枯れ枝を集めたりして持ち帰る作業が行われていた。松葉は家庭燃料としての薪や木炭・練炭の焚き付けとして使用されていた。江戸時代には家庭の燃料として薪や木炭が使用されていたため、松葉がきが行われていた。 しかし、1960年代に燃料の主力が石炭から石油へエネルギー革命起こり、家庭燃料として都市ガス・火力発電用として天然ガスが輸入され石炭による薪炭の利用料が減少していった。そのころから松葉かきも行われなくなった。松葉かきをしていたころは、林内では砂がむき出しになり、白砂青松の風景を形成し、きのこのショウロもいたるところで発生していた。 しかし松葉かきをしなくなって手入れをされなくなった松原は自然の遷移によって海岸の気象・土壌条件に適応した海岸林が形成され、それなりに潮風を防ぎ、飛砂を防止する防災林としての機能は有していると考えられるが、広葉樹が侵入し、マツが衰退する・白砂青松の景色が見られなくなる・ショウロが見られなくなるなどの変化が起こった。 |
参考文献 | 中島勇喜, 岡田穣編著 (2011):海岸林との共生,山形大学出版会,PP.196-198 |