用語名 | 千本松原 |
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よみがな | せんぼんまつばら |
定義 | 千本松原とは沼津市の駿河湾に面した沼津市から富士市にかけての海岸に沿って約10kmの長さで広がるクロマツ林からなっている。林帯幅は東部で大きく、約200mに達する。林帯幅は西部に向かって狭くなり、西部の原中学校付近では約20mとなる。面積は約90haである。約550年前に増誉聖人によって植えられたクロマツに始まったとされる人工林で、昭和20年頃は胸高直径50cm以上のクロマツの疎林で、林床に低木はほとんど見られない状態であった。平成2(1990)年には香貫山クロマツ林など沼津市内のクロマツ林でマツノザイセンチュウによる激甚なクロマツの被害が発生。同時にクロマツ林に広葉樹が多く侵入して、昭和20年代とは全く林相が変わってしまい、海岸性の植物の種が消滅する心配が生じた。 |
参考文献 | [1]近田文弘,伊藤忠夫,西川肇(1996):沼津市千本松原海岸林の動態-1-海岸林の概要とベルトトランセクトによる植生調査,Bulletin of the National Science Museum. Series B, Botany 22(2),P.78
[2]杉本順一著(1948):静岡県の植物 : 静岡県文化叢書 ; 第1輯,明文堂書店,P.37 |