風は、主に私たちが住んでいる内陸の気象を悪化させてしまう原因ということができます。
また季節風と呼ばれる、夏は海から大陸に、冬はその逆に向かって広範囲に吹く、季節によって風向きが正反対になる風は、内陸の農作物の成長に悪影響を与えたり、間接的に潮風害や、飛砂害を引き起こしたりします。そこで海岸部には海岸林をはじめとした防風施設を設置し、海からの風を防いでいます。
しかし、防風する際にも注意しなければならない点が主に2つあります。1つは、樹林密度です。樹林密度とは、木と木の間の樹林密度が濃いと単純に風の力は減少しますが、樹林密度が薄くなったときに急激に風の力が上昇してしまいます。なので、樹林密度は適度な約60~70%ぐらいが最適だとされています。
そして2つめは、風が集中してしまうような樹林の隙間をなくすことです。なぜなら、隙間の部分に風の力が集中する場所があると、その場所だけ強風となってしまうので、その分飛砂が発生しやすくなり、津波の際には漂流物や海水がそこの隙間に流れてくるからです。