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日本海岸林学会

Japanese Society of Coastal Forest


海岸林の生物

海岸林には生物が多く生息し、その中でも海岸林と関わりのある生物をいくつか紹介いたします。


マツノマダラカミキリ(学名:Monochamus alternatus)

 5月中旬から7月上旬にかけて枯れた木から羽化し、マツ類の枝や樹皮の内側を食べて成虫になります。

産卵場所は異常木または新しく枯れた木におこないますが、正常な木には産卵しません。

 この虫は、マツ類を枯らしてしまう原因となるマツノザイセンチュウをマツに運んでしまうので、マツ類の多い海岸林では害虫として扱われています。

マツノマダラカミキリ(森林総合研究所中村様提供)
写真:マツノマダラカミキリ
  (写真提供者:中村克典氏)

マツノザイセンチュウ(学名:bursaphelenchus lignicolus)

線虫と呼ばれる体長1ミリメートルにも満たない寄生虫です。

マツノマダラカミキリの体の表面や翅の裏側にくっついていて、腹部の中に多くて1000匹以上も塊となって寄生している。そして、マツノマダラカミキリが食べたことによってできた傷からマツに入り込んでしまいます。

卵から生まれて成虫に3~5日でなってしまうため、マツの中で増殖してしまい、マツを枯らせてしまう原因になります。つまりこの線虫が「松くい虫」の1番の原因です。

マツノザイセンチュウ(森林総合研究所中村様提供)
写真:マツノザイセンチュウ
  (写真提供者:中村克典氏)

野鳥

アオサギ(学名:Ardea cinerea)

水辺に住んでいて、全国に広く分布している。食べ物は主に、水辺の生き物を食べている鳥です。

しかし、養殖の魚を食べてしまう被害や、人々が生活している民家のそばの林に巣をつくることで、鳴き声や糞の被害が出ています。

現在地域ごとにアオサギを駆除しようとする対策が練られています。

アオサギ
写真:アオサギの巣(コロニー)
  (写真提供者:林田光祐氏)

キノコ

ショウロ(学名:Phizopogon reseolus)

菌根菌類のキノコ。海岸のマツ林に共生し、日当たりがよく、栄養分の乏しい砂地を好みます。

また、昔から食用キノコとして人々の暮らしを支えています。近年、松林の減少などの原因で数が減っていたのですが、地域の取り組みで徐々に増えつつあります。佐賀県唐津市の虹の松原の地域では、ショウロの形に似せた名物「松露饅頭」もあります。

ショウロ
ショウロ
  (写真提供者:林田光祐氏)

アミタケ(学名:Suillus bovinus)

ショウロと同じく菌根菌類のキノコです。海岸マツ林に共生していますが、海岸林の薄く葉が積もった場所に生えています。昔から食用キノコとして人々の暮らしを支えています。近年、マツ林の減少などの原因で数が減っていたのですが、再生しようとする地域の取り組みで徐々に増えつつあります。

アミタケ
アミタケ
  (写真提供者:林田光祐氏)